!レール磨き Baden谷九(Zゲージグループ)のメンバーの中で、レール磨きの方法が話題になりました。レールが汚れる原因としては、車両の走行にともなうものと、サビや塗料等によるものがありますが、前者は例えばKATOのユニクリーナーのような洗浄液で拭けば取れます。話題になったのは後者の汚れで、洗浄液では取れない場合です。 サビ(酸化皮膜)の場合は、錆取り用の薬剤を使うのはどうかという話も出ましたが、溶剤がプラスティックや発泡系素材を侵す可能性があると、レイアウトに敷設済みのレールには使いにくいのでは、という意見もありました。 確実な方法として、サンドペーパーや研磨剤入りのゴム状ブロック(砂消しゴムのようなもの)を使う方法がありますが、その場合に気になるのは研磨剤によってレールの表面に傷が残り、そこにまた汚れが溜まりやすくなる可能性です。レール表面はできるだけ平滑であることが望ましいでしょう。 そこで、いくつかの方法について処理後のレール表面の様子がどうなるかを観察してみました。 使ったのは、メルクリンのフレキシブルレール8594です。たまたま予備として何年も未使用で置いていたものがあったので材料として使いました。ベッド下の衣装ケースの中に保存していたものです。 観察には数千円の安いデジタル顕微鏡(顕微鏡と呼ぶにはおこがましい程度のものですが)を使いました。パソコンにUSB接続して画像を見たり取り込むことができるのが便利です。 {{image P1301348.JPG,,smallopen}} {{image P1291344.JPG,,smallopen}} レールを台紙に両面テープで留め、マスキングテープで5cm毎に区切りを入れ、それぞれの区画をいろいろな方法で処理して、その結果のレール表面を撮影しました。 {{image P1291343.JPG,,smallopen}} 1 … 未処理 2 … KATOのユニクリーナー 3 … 接点ブライト(錆取り剤) 4 … TAMIYAフィニッシングペーパーP400 5 … TAMIYAフィニッシングペーパーP1000 6 … TAMIYAフィニッシングペーパーP2000 7 … 茶色い研磨ブロック 8 … 青い研磨ブロック 9 … サンドブロック細目 10 … 茶色い研磨ブロック+Bright Chips Dry Coat 接点ブライトは、電気接点のための錆取り剤です。TAMIYAフィニッシングペーパーは模型向けに売られているサンドペーパーでPの後ろの番号が大きいほど目が細かいです。茶色い研磨ブロックと青い研磨ブロックは、たぶん100円ショップで買ったもので、錆取りや水回りの汚れ落としとして売られているものです。茶色い研磨ブロックはかなり目が粗くて、まさに「砂消しゴム」という感じです。青い方は目が細かいように見えます。サンドブロック細目はAmazonで買いました。Bright Chips Dry Coatは鉄道模型用で、レール表面に塗布して傷を埋めて平滑にしてくれるものです。 {{image P1301351.JPG,,smallopen}} {{image P1301352.JPG,,smallopen}} {{image P1231340.JPG,,smallopen}} ユニクリーナーと接点ブライトは液を付けて綿棒で擦ることを5回程度行いました。フィニッシングペーパーと研磨ブロックは、レールの方向に10往復程度擦りました。本当はどれだけの力で押しつけてどれだけのストロークで、と数値化して条件を揃えるべきでしょうが、簡易的な実験ということで、「汚れを取ろうとして擦るときの力加減」です。 {{image P1301349.JPG,,smallopen}} フィニッシングペーパーで擦った後、ペーパー側には上の写真のように削り取られたレールの金属がつきます。色合いからすると真鍮に近いものでしょうか。 上記のように各区画を処理した結果のレール表面の写真が次です。 1{{image 1.jpg,,smallopen}} 2{{image 2.jpg,,smallopen}} 3{{image 3.jpg,,smallopen}} 4{{image 4.jpg,,smallopen}} 5{{image 5.jpg,,smallopen}} 6{{image 6.jpg,,smallopen}} 7{{image 7.jpg,,smallopen}} 8{{image 8.jpg,,smallopen}} 9{{image 9.jpg,,smallopen}} 10-1{{image 10-1.jpg,,smallopen}} 10-2{{image 10-2.jpg,,smallopen}} 光の加減で色合いが揃っていないところもありますが、クリックして大きく表示してもらうと、だいたいの表面の様子がわかると思います。 1の未処理のレール表面を見ると、青い部分が見られます。これがサビ(酸化皮膜)ではないかと推測しましたが、実際どうかはわかりません。 2のユニクリーナーと3の接点ブライトでは、擦った綿棒に若干黒い汚れは付きましたが、レール表面にはほとんど変化は見られません。 4,5,6のフィニッシングペーパーは、番手(Pの後ろの番号)通りで、400ではかなり傷が付いていますが、2000ではだいぶましに見えます。 7,8,9の研磨ブロックは、7の茶色いものでは盛大に傷が付いています。8,9は目立った傷は見られません。 10-1は、Dry Coatを塗布した直後の状態で、溶剤に混ぜられた白い微粒子で白く見えています。10-2は乾燥後にティッシュで表面を少し擦った後の状態です。傷が埋まって表面が平滑になっているはずですが、この写真ではよくわかりません。 以上の結果からは、サンドペーパーを使う場合はP2000以上の大きな番手を使うべきかと思います。また、明らかに目の粗い研磨ブロックはやはり傷が残るようです。サンドブロック細目はどの程度の番手に相当するか不明でしたが、結果的には傷という点ではあまり付かないように見えます。ただ、その分汚れを落とす能力がどうかはわかりません。 今回はメルクリンのレールでテストしましたが、ロクハンのレールではどうか、また機会があれば試したいと思います。 ---- (追加) メルクリンのレールクリーニングカーは、ギア状の特別な車輪が回転して汚れを取るものですが、この場合はどうか試してみました。 {{image P2051362.JPG,,smallopen}} {{image P2051361.JPG,,smallopen}} {{image P2051360.JPG,,smallopen}} {{image Snap_002.jpg,,smallopen}} {{image Snap_003.jpg,,smallopen}} 左が未処理、右がレールクリーニングカーを10回ほど走らせた後の状態です。これで見ると、上記でサンドペーパーや研磨ブロックで付いたような傷は見当たりません。 {{script openimage.js,test}}